考え方・方針
グループ方針(マネジメント体制)
グループ方針のほか、野村不動産グループは、すべての事業領域において、設計会社や施工会社、工事事業者などさまざまなサプライヤーと協業して事業を行っています。
このため、社会・環境課題への取り組みを実効性あるものにするためには、サプライチェーン全体で取り組むことが不可欠であると考え、「野村不動産グループ 調達ガイドライン」(以下、「調達ガイドライン」)を策定しました。同ガイドラインでは、8つのテーマ(コンプライアンスの確立、人権の尊重、公正な事業活動、環境への配慮、品質の確保・向上、情報セキュリティの確保、不正通報システム、BCPの構築)に対して、サプライヤーの事業活動への適用をお願いしています。
今後も、同ガイドラインに基づき、サプライヤーマネジメントを高度化していきます。
マネジメント
マネジメント(マネジメント体制)
当社グループは、2020年度より調達ガイドラインの遵守状況に関するサプライヤーアンケート、アンケート結果に基づくリスク評価および是正対応状況のモニタリングのトライアルをスタートしました。
その運用状況について、サステナビリティ委員会(委員長:野村不動産ホールディングス代表取締役社長 兼 グループCEO)で定期的に確認を行っており、グループ全体のサプライヤーマネジメントの進捗状況をモニタリングしています。
目標・実績
目標
当社グループでは、「調達ガイドライン」に基づく調達およびサプライヤーマネジメントの高度化を目指します。
実績
「調達ガイドライン」モニタリングのトライアルとして、2020年度においては主要サプライヤー10社(建設会社6社、ビルメンテナンス会社2社、物品レンタル会社1社、警備会社1社)に対して調達ガイドラインの認知・運用状況のモニタリング面談を実施しました。当該モニタリング面談においてリスクが検出されたサプライヤーは0社でした。一方、サプライヤー各社からは当社ガイドライン⑳番の項目について、自社における遵守体制確保の可否について懸念事項が多かったため、今後は本項目においての遵守体制構築に向けたサポートなどを検討していきます。
【参考】野村不動産グループ 調達ガイドライン ⑳番
原材料調達において、生物多様性保全と資源の持続可能な利用に配慮する。特に木材について、違法伐採された木材が使用されないよう適切な注意を払うとともに、再生材、認証材などの持続可能な方法で生産された木材を活用するよう努める。
取り組み
野村不動産グループ 調達ガイドライン
当社グループは、「調達ガイドライン」(日本語版および英語版)を2018年9月に策定し、11月よりすべてのサプライヤーに対して運用を開始し、「調達ガイドライン」の遵守を要請しています。
加えて、業務委託契約書・発注書(新規委託先および再発注先を含む)に当ガイドライン遵守についての条項を盛り込むようにしており、2021年1月時点で概ね全てのサプライヤーである約4,600社の契約書・発注書への反映が完了しています。社内監査でも調達ガイドラインのサプライヤーへの周知状況を確認しています。
【野村不動産グループ 調達ガイドライン】
Ⅰ. コンプライアンスの確立
Ⅱ. 人権の尊重
Ⅲ. 公正な事業活動
Ⅳ. 環境への配慮
Ⅴ. 品質の確保・向上
Ⅵ. 情報セキュリティの確保
Ⅶ. 不正通報システム
Ⅷ. BCPの構築
サプライヤーとのエンゲージメントの推進
モニタリングのトライアルとして、2020年度は調達ガイドラインを配布しているサプライヤー(約4,600社)の中から、人権・調達リスクの発生可能性や当社グループとの関係性の大きさなどを基準に10社を選定し、調達ガイドラインの認知・運用状況について、モニタリング面談を通じて、リスク評価・分析を行いました。
この結果を踏まえ、本格運用のための方針を定め、2021年度は約400社(取引額に占める想定割合約50%)程度まで対象を拡大し、調達ガイドラインを基にしたウェブアンケートを実施する予定です。アンケート結果に基づきリスク評価・分析を実施し、懸念があると判断したサプライヤーに対しては、実地監査を実施するとともに、懸念に対する是正対応状況を法務連絡会でモニタリングします。
サプライヤーの能力強化と品質向上
当社グループは、品質・環境などをテーマに、サプライヤー向け安全大会や勉強会の開催を通じて、サプライチェーン全体の品質向上や環境への意識向上に取り組み、調達ガイドラインに沿った対応ができるよう促しています。
野村不動産では、適切な品質管理による安心・安全の実現を目指し、「設計基準」や「品質マニュアル」を施工会社および設計者に配布し、周知徹底を図っています。
また、野村不動産パートナーズは、毎年「東日本安全衛生大会」「西日本安全衛生大会」を実施し、優秀企業の表彰や、安全衛生に関する啓発を行っています。
新規サプライヤーへの取り組み
当社グループは、新規サプライヤーとの取引開始時に、「調達ガイドライン」の遵守を要請するとともに、その遵守を条項に盛り込んだ契約書・発注書をすべての新規取引において締結するように努めています。
社内への「調達ガイドライン」の浸透活動
当社グループは「調達ガイドライン」に基づく調達を確実なものとするために、社内への浸透活動に取り組んでいます。ガイドラインの浸透状況の調査結果をもとに、2021年1月にはグループ各社のコンプライアンス推進担当者433名へのウェブアンケートを通した周知活動のほか、業務委託契約書・発注書に当ガイドライン遵守の条項案の盛り込みに漏れがないように、当社グループの法務担当者で主に構成されているグループ法務連絡会にて再周知を行うなど、社内実態を踏まえた効果的な浸透活動を推進しています。
サステナビリティ
- 野村不動産グループのサステナビリティ
- 安心・安全
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- 健康・快適
- 人材
- マネジメント体制
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