トップメッセージ(兼 サステナビリティ委員長)

野村不動産ホールディングス株式会社
代表取締役社長 グループCEO
兼 サステナビリティ委員長
沓掛 英二

野村不動産グループの「存在意義」と「目指す姿」

私たちは、企業理念、私たちの約束として「あしたを、つなぐ」を掲げています。
この言葉には、住まいや、街づくり、不動産関連サービスを通じて、人々の暮らしや働きをつないでいく、ひいては豊かな社会や人々の幸せを未来につないでいく強い思いが込められています。

不動産開発や不動産関連サービスの提供を通じて、誰もが将来にわたって、安心、安全で健康、快適な時を過ごすことができる、質の高い住まいや街づくり、不動産関連のさまざまなサービス提供に貢献すること、そして持続可能な社会の創造に貢献していくことが野村不動産グループの存在意義であり、ステークホルダーの皆さまと共に築いていくものと捉えています。

現在、当社は経営層をはじめ未来の当社グループを担う多くの若手・中堅世代の社員が中心となり、当社グループはどういう会社でありたいのか、2030 年、2050 年を見据えたさまざまな議論を進めています。バックキャスティングの思考で、今何をしなければいけないのか、思い描く未来の姿を強くイメージした中長期経営計画を策定中です。その議論の中で必ず出てくる言葉が、人の幸せやコミュニティの大切さであり、人そして個に寄り添う姿勢であり、未来に向けた人や街と DX を活かしたサービスの充実です。ステージは各国さまざまですが、海外の都市においても同様の指向が強まっています。

人にフォーカスした持続可能な街づくりや社会の発展に貢献することで成長し続ける。当社グループは、そのようなグループでありたいと考えています。

サステナビリティの重要性

当社グループがサステナビリティ/ESG を重視する最大の理由は、将来のリスクを軽減することに加え、事業機会の拡大につなげることにあります。人々の生活に深く関連するサステナビリティの 4 つの重点テーマ「安心・安全」「環境」「コミュニティ」「健康・快適」を切り口に、社会課題の解決に向けた取り組みを通じて新たな事業機会と当社グループの存在意義を見出し、事業活動によって新たな価値を創出する。この観点から、サステナビリティは経営と不可分であり、同一線上であるべきものです。2021 年 4 月より、私がグループ CEO とサステナビリティ委員長を兼務することにしましたが、これもまた、事業戦略とサステナビリティの方向性を完全に一致させる意志の表れです。

現在、長期的な方向性をグループの全社員がしっかりと共有し、自分ごととして捉えること、つまり、次の成長に向けてグループ全員が結束し、その総合力を発揮するための支柱となる「サステナビリティポリシー」の策定を目指しています。

サステナビリティの具体的な取り組み

当社グループは、不動産開発に関わる企業グループとして、環境(E)面での取り組みを重要な経営課題として取り組んでいます。日本政府の掲げる「2050 年カーボンニュートラル」実現に向けて、SBT*1 認定目標である、「2030 年までに2020 年 3 月期比、温室効果ガス(CO2)排出総量スコープ1・2およびスコープ3をそれぞれ 35%削減」達成に向けて、さまざまな取り組みを推進しています。

具体的には、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)や ZEB(ネット・ゼロ・エネルギービルディング)など、脱炭素への取組みを加速させるほか、物流施設「Landport」を活用した再生可能エネルギー創出、サプライヤーと協働した建設現場における CO2削減などに取り組んでいます。あわせてすでに賛同表明している TCFD*2 に則った情報開示についてもさらなる充実化を図ります。

社会(S)面においては、2021 年 7 月に「野村不動産グループ人権方針」を策定しました。本方針は、「グループ企業理念」に基づき、また、あらゆる人の尊厳と基本的人権を尊重して行動することを定めた「野村不動産グループ倫理規程」をふまえて策定されており、今後はすべての事業活動を本方針遵守のもと、実行していきます。

加えて、すでにトライアルで実施している「野村不動産グループ 調達ガイドライン」を通じたサプライヤーとのエンゲージメントにおいても、今後本格的な運用に向けた体制整備を行い、ステークホルダーの皆さまと共に人権課題の解決に寄与していきます。

ガバナンス(G)に関しては、企業経営経験者や女性を含め、取締役の多様性が広がっています。取締役会の実効性も向上していると感じていますが、さらなる進化を目指し、取り組みを進める考えです。

Science Based Targets: 世界の平均気温の上昇を「2℃未満」に抑えるために、企業に対して科学的な知見と整合した削減目標を設定するように求めるイニシアチブ

Task Force on Climate-related Financial Disclosures(気候関連財務情報開示タスクフォース): 気候関連の情報開示および金融機関の対応をどのように行うかを検討するために設立

最後に

1957 年設立、2006 年上場と不動産業界の中では比較的歴史が浅い当社グループは、ベンチャースピリットを持った“挑戦者”であり、そしてそうあり続けたいと考えています。今後も、マーケットイン発想を核とした、人そして個に寄り添う不動産開発とサービスの提供にこだわり抜き、先見性をもって新たな市場を開拓する DNA を継承しつつ、独自性のある価値創造による成長を目指してまいります。

ステークホルダーの皆さまにおかれましては、今後とも当社グループにご期待、ご支援いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

サステナビリティ