人材マネジメント
ガバナンス
人的資本経営に関する当社グループ全体の方針・目標等については、人材・ウェルネス・D&I委員会で審議しています。同委員会は人的資本をグループ一体でマネジメントし、経営戦略と連動する人材戦略の在り方について議論しています。
当委員会の審議内容については、原則として半年に1回以上、取締役会および経営会議に報告され、併せてグループ経営において重要な事項がある場合は、その都度取締役会および経営会議に報告する体制としています。
戦略
人的資本に対する考え
当社グループでは、人材戦略を経営戦略と連動させ、目指す姿(経営理念・ビジョン)を実現することを「人的資本経営」と定義し、価値創造プロセスに位置付けています。
また、当社グループの競争優位を生み出す源泉は、人的資本による価値創造であると考えております。そのため、「グループ人事・人材開発ビジョン」を掲げ、新たな価値創造による事業成長を目指す事業戦略と、社員一人ひとりの想像力・実行力の向上の好循環を生み出す人材戦略を策定・実行してまいります。
グループ人材戦略
当社は、2025年6月に、下記のとおりグループ人材戦略における三つ重点テーマを策定しました。2030年ビジョンの実現を目指し、グループの人的資本経営をより一層推進していきます。
重点テーマ① ビジョンへの共感
自ら成し遂げたい目標と会社のビジョンのつながりを創出
重点テーマ② 働きがいの向上
社員一人ひとりが能力を発揮し、成長できる環境づくり
重点テーマ③ 人材の配置・登用
事業戦略と連動した人材配置と社員のキャリア形成の両立

指標と目標
実績データ
| 項目 | 単位 | 2023年3月期 実績 |
2024年3月期 実績 |
2025年3月期 実績 |
2026年3月期 実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| 総研修時間※ | 時間 | 30,334 | 80,260 | 101,627 | 106,886 |
| 従業員1人当たりの研修時間※ | 時間 | 3.79 | 10.08 | 11.58 | 12.17 |
| 総研修費用 | 万円 | 41,269 | 70,297 | 72,909 | 70,522 |
| 従業員1人当たりの研修費用 | 円 | 51,612 | 88,279 | 83,126 | 80,348 |
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※研修時間は、受講必須研修のみを対象とし、eラーニングを含みません。なお、2024年3月期より研修時間の集計方法を一部変更しています。
2026年3月期研修実績データ
| 項目 | 対象 | 受講時間 (時間) |
出席会社数 (社) |
受講人数 (名) |
|---|---|---|---|---|
| グループ合同研修 | 新入社員導入 | 38 | 8 | 387 |
| 新入社員フォロー | 7 | 8 | 376 | |
| 入社2年目 | 14 | 8 | 320 | |
| 入社3年目 | 14 | 7 | 253 | |
| 新任マネジメント(基幹)職※1 | 22 | 7 | 212 | |
| 新任シニアマネジメント職 | 35 | 3 | 69 | |
| 新任部長研修 | 9 | 5 | 40 | |
| 新任ゼネラルマネジメント(経営)職 | 38 | 4 | 27 | |
| 野村不動産単体研修 | 新入社員導入 | 103 | ー | 80 |
| 新入社員フォロー | 7 | ー | 75 | |
| 入社4年目 | 7 | ー | 53 | |
| 入社4年目(キャリアデザイン) | 7 | ー | 54 | |
| D3級※2 | 11 | ー | 100 | |
| V1職※3 | 14 | ー | 136 | |
| V1職2年目 (キャリアデザイン) |
7 | ー | 83 | |
| 次世代リーダー育成プログラム※4 | 37 | ー | 25 | |
| 育成研修 (新任課長) |
7 | ー | 37 | |
| 育成研修 (新任部長) |
7 | ー | 17 | |
| キャリア研修 (40歳) |
5 | ー | 85 | |
| キャリア研修 (50歳) |
5 | ー | 43 | |
| キャリア研修 (57歳) |
5 | ー | 65 | |
| INSIDES研修 | 2 | ー | 28 | |
| 財務研修 (入社4~6年目) |
7 | ー | 90 |
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※1概ね入社13年目以降
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※2概ね入社7年目以降
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※3概ね入社9年目以降
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※4ポスト課長、役割等級LPⅢ(概ね入社13年目以降)
グループ人事会の実施
当社グループは、グループ会社の人事担当役員または人事部長が出席する「グループ人事部会」を1カ月に1度実施しています。同会で人事制度や人材育成、各社の採用状況やウェルネス施策などについて情報共有と意見交換を行い、 ベストプラクティスを共有することで、グループ全体で人的資本の高度化に取り組んでいます。
取り組み
当社グループの従業員一人ひとりが「能力」と「意欲」を高め、プロフェッショナルとして高い専門性を持って仕事に取り組むことができるよう、グループ各社で実施している育成プログラムに加えて、グループ合同の育成プログラムを実施しています。新任マネジメント職層の一部を対象に実施しているプログラムでは、「将来の野村不動産グループの経営をデザインする」というテーマのもと、グループ視点でのありたい姿について約6か月の講義・ディスカッションを行い、経営提言を行っています。
野村不動産では、従業員の自己研鑽支援制度として「N-COLLEGE」を設けています。宅地建物取引士・一級建築士・不動産鑑定士などの不動産に関連する専門資格やその他の奨励資格の取得支援、および経営スキル(経営戦略・会計・ファイナンスなど)などのビジネススキル習得を目的とするプログラムや、グローバル人材を育成するための語学プログラム、DX関連のプログラムなどを提供しています。住宅セグメントにおいては技術系従業員を対象に、「建築知識講座、建築ナレッジプログラム」「プラウドクオリティ会議」「サステナビリティレクチャー」などの商品や品質管理に関する専門的な研修・知識共有の場を開催しています。キャリアを人材育成の軸に据えた中長期視点での主体的な人材の育成および、時代の変革に対応し、イノベーションを生む将来の経営を担う人材の育成が野村不動産の人材育成基本方針です。従業員一人ひとりが、より高度な業務を担い、幅広い知識・経験を身に付けられるよう、充実した体系を整備しています。
総合職人材育成プログラム(ビジネススキル)

■研修プログラム(総合職)

■研修プログラム(専門職・特別専門職)

■研修プログラム(ビジネスアソシエイト職)

長期視点でのインセンティブ
当社グループは、2020年3月期からグループ従業員を対象とした従業員インセンティブ・プラン「株式付与 ESOP 信託」を導入しました。従業員に対し、グループへの帰属意識と経営参画意識の醸成、長期的な業績向上や株価上昇に対する意欲や士気の高揚を図ることがその目的です。
公正な評価と報酬
当社グループは、労働条件における公正性を担保すべく、当社人権方針に記載の「同一労働同一賃金」に基づき同じ職制であれば性別による報酬の差は設けていません。また、従業員の意見を人事部門や上司が取り入れる仕組みを整え、円滑なコミュニケーションを通して公正な評価・報酬制度を運用しています。
目標管理制度
自主的に仕事に取り組み、経営者・管理監督者とともに目標達成に向けて注力できるよう、目標管理制度を導入しています。すべての社員は、半期ごとに実施される面談で上司の助言を得ながら自ら目標を設定し、達成度に応じた賞与が支給されます。また、昇給・昇格の基準となる能力や行動についても定期的に振り返りを行い、公正性を維持するとともに、社員のモチベーション維持向上につなげています。
上司への評価
野村不動産の従業員は、年に1度、第三者のシステムを活用し、上司の能力・実績・人間力などに対するアンケートにて上司を評価することができます。
新しいことに挑戦しやすいグループ風土の醸成
野村不動産グループアワードの開催
当社グループは、変革による価値創造に従業員が挑戦する風土の形成やグループの連携強化、個人・組織のモチベーション向上を目的として、グループ内表彰制度「野村不動産グループアワード」を2016年より毎年開催しています。当制度では、当社グループの事業・商品・サービスの中から優れたものを表彰しています。
■2025年3月期 主な受賞
- グループ8社本社移転プロジェクト
- 「暗黙知を資産化する基盤」の構築
- 100年に一度、タイ・バンコクにおける地震対応
- 資産運用部門の海外事業拡大へ導く米国開発ファンド組成
【評価基準】
- 変革
- イノベーション
- 顧客満足度の向上
- グループ連携
- サステナビリティ
- 継続性・粘り強さ

グループイノベーション推進制度
当社グループでは、イノベーション人材の育成及び風土醸成を目的とし、2017年よりグループ横断のイノベーション推進制度(社内通称 :NEXPLORER)を運営しています。
グループ全体から毎年100名を超える参加者を迎え、当社グループが取り組むべき新領域に関する経営提言活動等を行っています。
これまで本制度を通じ、様々なアイデアが提案されています。本制度の第 1 号事業化案件として、コリビング賃貸レジデンス「TOMORE:トモア」が2022年10月に事業決裁され、第1弾となる「TOMORE品川中延」が2025年2月に竣工、第2弾となる「TOMORE田端」が2026年3月に竣工を迎える等、新規事業創出にも寄与しています。
今後も、人々の幸せと社会の豊かさの最大化に向け、日々変化する外部環境を踏まえ、継続して制度改善を図ります。
■「TOMORE 田端」 竣工



利便性の高い山手線沿線に、総戸数160戸の大規模なコリビング賃貸レジデンス「TOMORE 田端」が、2026年3月に竣工いたしました。TOMOREシリーズ第2弾である本コリビングは、希少な新築・大規模であることに加え、2駅4路線を利用できる優れたアクセス性や、合計200㎡超の「コリビングスペース」と「コワーキングラウンジ」の2つの共用部、専属運営スタッフによるコミュニティ運営が特色となります。
また本コリビングの開業に伴い、入居者様がTOMOREシリーズ間のコワーキングラウンジを相互利用できる「コワーキングホッピング」と、転居時費用を大幅に軽減する「ホームホッピング」の2つのサービス提供を開始し、拠点間を越えて柔軟に空間利用やコミュニティ形成が可能な環境が整い、入居者様の暮らしや体験に関するより一層の広がりを目指します。
詳細はこちら 「TOMORE(トモア)田端竣工」
「学び・育て合うプラットフォーム」の構築
野村不動産では、2027年3月期から「企業横断クロスメンタリングプログラム」に参画しました。女性管理職育成とジェンダーギャップ解消を目的としたもので、業種や企業が異なる参加者同士が継続的な対話を重ねることで相互の成長を促進する取り組みです。参加者はメンター・メンティーに分かれ、メンター側は多様な価値観に触れながら人材育成やマネジメントを振り返ります。個別のメンタリングに加え、女性管理者同士のネットワーキングや、参画企業間での勉強会やイベントを通じて、企業を超えた「学び・育て合うプラットフォーム」の構築を進めています。
2027年3月期は8社合同で行われ、野村不動産からはメンター・メンティーあわせて10人が参加しました。