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サステナブル・ファイナンス

当社グループは、「Earth Pride-地球をつなぐ-」を掲げ、2030年に向けて「脱炭素」「生物多様性」「サーキュラーデザイン」「ダイバーシティ&インクルージョン」「人権」の5つの重点課題に取り組んでいます。これらの取り組みを通じ、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、環境性能(エネルギー効率を含む)の高い不動産事業の推進に努めています。
また、その実現に向けた資金調達手段として、重点課題(マテリアリティ)のKPIに連動したサステナブル・ファイナンスを活用し、ESGに関心の高い金融機関や機関投資家との連携を強化することで、資金調達基盤の安定化・多様化を図っています。
今後も、気候変動への対応や生物多様性の保全、人権・労働課題への対応、ガバナンス体制の強化など、ESGへの取り組みを一層推進し、企業価値と社会価値の双方の向上を目指してまいります。

重点課題に対応するサステナブル・ファイナンス

重要課題(マテリアリティ) 対応サステナブル・ファイナンス
気候変動と
自然環境
脱炭素 サステナビリティ・
リンク・ローン
グリーン
ファイナンス
サステナビリティ
ファイナンス
ポジティブ・
インパクト・
ファイナンス
生物多様性 ネイチャー
ファイナンス
サーキュラー
デザイン
社会と社員 D&I 人的資本インパクトファイナンス
健康経営格付融資
人権
■取組実績(2026年3月31日時点)
サステナビリティ・リンク・ローン 5,935億円
サステナビリティファイナンス 100億円
グリーンファイナンス(ネイチャー含む) 1,545億円
ESG評価性融資 535億円
サステナブル・ファイナンス残高合計 8,115億円

サステナビリティ・リンク・ローン

概要

サステナビリティ・リンク・ローン(以下「SLL」)とは、借り手のESG戦略に基づき設定したサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(以下「SPTs」)と、金利などの貸付条件を連動させる資金調達手法です。SPTsの達成状況に応じて、金利優遇等のインセンティブまたはディスインセンティブが適用される仕組みであり、持続可能な経済活動と企業成長の両立を促進することを目的としています。
当社グループは、株式会社千葉銀行をサステナビリティ・コーディネーターとして、国内初となる包括型SLLフレームワーク※1を策定しました。本フレームワークに基づき、2021年7月には「TSUBASAアライアンス」※2参加9行より、総額110億円(リファイナンスを含む)の資金調達を実施しています。さらに、SBT認定目標をWell Below 1.5℃水準へ更新したことを踏まえ、2025年3月に包括型SLLフレームワークの改定を行いました。
これらの取り組みの結果、2026年3月末時点におけるSLLの累計調達残高は5,935億円となっています。

  • ※1
    金融機関と借り手の取引契約毎に必要となるSPTs、インセンティブ、レポーティング方法などの SLL 要件を統一的に定義した枠組み。当社と金融機関の双方におけるSLLの取り組みを容易化
  • ※2
    千葉銀行、第四北越銀行、中国銀行、伊予銀行、東邦銀行、北洋銀行、武蔵野銀行、滋賀銀行、琉球銀行、群馬銀行の10地銀が参加する広域連携

フレームワークの概要

融資の名称 サステナビリティ・リンク・ローン
フレームワーク改定日 2025年3月14日
サステナビリティ・コーディネーター 千葉銀行
SPTs SBT認定に基づく温室効果ガス総排出量削減目標※3
インセンティブ SPTs達成状況に応じた金利スプレッド優遇
  • ※3
    2030年までに2020年3月期比、温室効果ガス排出総量をScope1,2で60%削減、Scope3で50%削減

サステナビリティファイナンス

概要

野村不動産グループは、持続可能な社会の実現への貢献と、環境性能の高い不動産事業の推進に向けた資金調達を目的として、「サステナビリティファイナンス・フレームワーク」を策定しています。本フレームワークは、ICMAおよびLMA等の国際的な各種原則・ガイドラインに準拠しており、「資金使途」「プロジェクト評価・選定」「資金管理」「レポーティング」の4要素で構成されています。
これに基づき、サステナビリティ、グリーン、ソーシャル、ネイチャーといった各種ファイナンスを活用し、サステナブルな資金調達を推進しています。

「野村不動産グループ・サステナビリティファイナンス・フレームワーク(2026年1月改訂)」

株式会社日本格付研究所(JCR)より第三者評価

サステナビリティボンド

概要

野村不動産グループは、環境・社会双方の課題解決に貢献する施策・プロジェクトに充当する資金の調達手段として、「サステナビリティボンド」(以下、本社債)を発行しています。また、本社債の発行に際し、「野村不動産グループ・サステナビリティボンド・フレームワーク(参照1)」を策定しています。

社債の名称 野村不動産ホールディングス株式会社
第15回無担保社債(サステナビリティボンド)
社債総額 100億円
取得格付(発行時) A(株式会社日本格付研究所)
A-(株式会社格付投資情報センター)
サステナビリティボンドに対する
第三者評価(外部評価)
「野村不動産グループ・サステナビリティボンド・フレームワーク」について、第三者評価機関であるヴィジオアイリス(現ムーディーズ・ジャパン株式会社)、株式会社日本格付研究所(JCR)、株式会社格付投資情報センター(R&I)より、サステナビリティボンド・ガイドラインなどの諸原則との適合性に対する第三者評価(参照2)を取得済です。
資金使途 「PMO(ピーエムオー)」、「H1T(エイチワンティー)」、「OUKAS(オウカス)」に要した資金のリファイナンスを目的とした当社子会社への投融資資金

参照1:「野村不動産グループ・サステナビリティボンド・フレームワーク(2021年1月策定)」

参照2:第三者評価書(2026年1月取得)

「JCRサステナビリティファイナンス・フレームワーク評価」

レポーティング

資金充当状況レポーティング

■適格事業の概要

以下の対象物件・事業に関する支出・投資に充当しています。

グリーンプロジェクト
対象事業の概要 対象物件・事業
PMO (ピーエムオー) Premium midsize office
PMO (ピーエムオー)
Premium midsize office
上質な「働く空間」を実現したプレミアム・ミッドサイズ・オフィスとして、大規模ビルと同等の機能性とグレードを併せ持つ中規模オフィス事業です。
ワンフロア・ワンテナント設計を基本とし、効率性と独立性・安全性を確保しています。また、機密情報を扱う企業からも高い信頼を得ています。
PMO神保町
PMOEX日本橋茅場町
ソーシャルプロジェクト
対象事業の概要 対象物件・事業
OUKAS(オウカス)
OUKAS(オウカス)
健康寿命の延伸を目指す新たなアクティブシニアレジデンス「オウカス」(サービス付き高齢者向け住宅)を開発・運営しています。運動・食事・睡眠など日常生活のサイクルの中で健康になれるウェルネスプログラムと、24時間見守りサービスなどのサポート体制により、「人生を謳歌し、生き生きとした明日を実現する住まい」を提供します。 オウカス日吉
H1T (エイチワンティー) Human First Time
H1T (エイチワンティー)
Human First Time
従量課金制による、快適で上質な「働く場」を提供するサテライト型シェアオフィスです。「HUMAN FIRST」の事業思想を具現化した、多様なワークスタイルの実現し、利便性がよく快適な第二のオフィスといえる場を提供します。 H1T
■調達資金の充当状況(2026年3月31日時点)
サステナビリティボンド 金額(百万円)
調達金額(本社債発行額から発行諸費用を除いた金額) 9,937
充当金額 9,937
2026年3月31日時点の未充当金額 0
  • なお、上記支出は全額リファイナンスへの充当となります。

インパクト・レポーティング

■グリーン適格要件を満たす物件の名称、取得した認証のレベルと取得時期
対象物件 認証制度 取得 認証付与日
PMO神保町 DBJ Green Building認証
2022/8/29
PMOEX日本橋茅場町 DBJ Green Building認証
2025/10/24
■グリーン適格要件を満たす物件の環境データ(2025年4月1日~2026年3月31日)
対象物件 CO2排出量(t-CO2 エネルギー使用量(MWh) 水使用量(m3
PMO神保町 0 629 2,458
PMOEX日本橋茅場町 0 1,069 3,868
  • 上記2物件について、2025年3月期より再生可能エネルギーを導入しており、GHG排出量が逓減しております。
■ソーシャル適格要件をみたす物件、事業の指標
オウカス日吉
総戸数 120戸
利用者数(2026年3月末時点) 131人
H1T
拠点数(2026年3月末時点) 159拠点(左記に加え、提携385拠点)
会員数(2026年3月末時点) 約48万人

グリーンファイナンス(ネイチャーファイナンス含む)

概要

野村不動産グループは、環境の課題解決に貢献する施策・プロジェクトに充当する資金の調達手段として、「グリーンボンド」(以下、本社債)の発行ならびに「グリーンローン」(以下、GL)及び「ネイチャーローン」(以下、NL)の借入を行っております。また、本社債の発行、ならびにGL及びNLの借入に際し、「野村不動産グループ・サステナビリティファイナンス・フレームワーク(2026年1月改訂)」を使用しています。

社債の名称 野村不動産ホールディングス株式会社
第16回・第17回・第18回・第19回無担保社債(芝浦グリーンボンド)
社債総額 770億円
取得格付(発行時) A+(株式会社日本格付研究所)
グリーンボンドに対する
第三者評価(外部評価)
「野村不動産グループ・サステナビリティファイナンス・フレームワーク」について、第三者評価機関である、株式会社日本格付研究所(JCR)より、グリーンボンドガイドライン、グリーンローンガイドなどの諸原則との適合性に対する第三者評価を取得済です。
資金使途 「BLUE FRONT SHIBAURA」に要する開発資金を目的とした当社子会社への投融資資金
融資の名称 グリーンローン
貸出金融機関 みずほ銀行、りそな銀行、群馬銀行etc.
資金使途 「BLUE FRONT SHIBAURA」に要する開発資金を目的とした当社子会社への投融資資金
融資の名称 ネイチャー/グリーンローン
貸出金融機関 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行
資金使途 「森の保全費用」、「生物多様性に配慮した緑地空間整備及び維持管理に関する支出」、「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度) 令和6年度基準:(住宅)レベル3以上」に要した資金のリファイナンスを目的とした当社子会社への投融資資金

レポーティング

資金充当状況レポーティング

■適格事業の概要

以下の対象物件・事業に関する支出・投資に充当しています。

グリーンプロジェクト
対象事業の概要 対象物件・事業
国家戦略特別区域の特定事業で、区域面積約4.7ha、延床面積約55万㎡の大規模複合開発。建物の省エネ性能向上により、CO2排出量45%削減+「太陽光発電」「カーボンニュートラル都市ガス」導入により、街区全体でのCO2排出量実質ゼロを実現予定。 「BLUE FRONT SHIBAURA」
PROUD(プラウド)
住まいそのものだけでなく、暮らしの時間や体験価値まで重視した住まいづくりを目指しています。開発・販売・管理を一体で行う体制により、入居後まで含めた長期的な品質とサービスを提供し、安全性・機能性・デザイン・環境配慮を兼ね備えた、高い価値を持つ住まいを提供しています。 プラウド弦巻ガーデンテラス
赤羽二丁目Ⅱ
ネイチャープロジェクト
対象事業の概要 対象物件・事業
「森を、つなぐ」東京プロジェクト
東京(奥多摩町)の森林を拠点に、森づくりや生物多様性、人材育成を通じて持続可能な社会の実現を目指す取り組みです。約130haの「つなぐ森」を活用し、地域と連携し、木材の生産から利用までの一体的な仕組みを構築し、林業衰退や過疎化の課題解決にも取り組んでいます。 奥多摩町「つなぐ森」
■調達資金の充当状況(2026年3月31日時点)
グリーンボンド 金額(百万円)
調達金額(本社債発行額から発行諸費用を除いた金額) 76,621
充当金額 76,621
2026年3月31日時点の未充当金額 0
グリーンローン 金額(百万円)
調達金額 67,500
充当金額 67,500
2026年3月31日時点の未充当金額 0
ネイチャー/グリーンローン 金額(百万円)
調達金額 10,000
充当金額 10,000
2026年3月31日時点の未充当金額 0
  • なお、上記支出は全額リファイナンスへの充当となります。

インパクト・レポーティング

■グリーン適格要件を満たす物件の名称、取得した認証のレベルと取得時期
対象物件 認証制度 取得 認証付与日
「BLUE FRONT SHIBAURA」 LEED認証 ゴールドランク
プレ認証取得済
CASBEE認証 Sランク取得済
「プラウド弦巻ガーデンテラス」 BELS認証 (住宅)レベル4 2025/7/29
「赤羽二丁目Ⅱ」 BELS認証 (住宅)レベル3 2025/7/3
■グリーン適格要件を満たす物件の環境データ(2025年4月1日~2026年3月31日)
対象物件 CO2排出量
(t-CO2
エネルギー使用量
(MWh)
水使用量
(m3
「BLUE FRONT SHIBAURA」 6,301 75,357 69,989
「プラウド弦巻ガーデンテラス」※1
「赤羽二丁目Ⅱ」※1
  • ※1
    「プラウド弦巻ガーデンテラス」および「赤羽二丁目Ⅱ」は竣工前のため、環境データは未取得です。
■ネイチャー適格要件をみたす物件、事業の指標
奥多摩町「つなぐ森」
森林管理面積(2026年3月末時点) 約130ヘクタール
取組事項 野村不動産グループは、「野村不動産グループ生物多様性方針」に基づき、つなぐ森の目指す姿として、「健全な生態系ピラミッドの維持」「重要種の保全」「林業と生物多様性の共生」「生態系サービスの活用」等を推進しています。また、東京の自然と都市を舞台に、循環する森づくり、生物多様性、未来を創る人づくりを通じて持続可能な社会の実現に取り組む同プロジェクトに充当することを目的としています。

ESG評価性融資

ポジティブ・インパクト・ファイナンス

概要

ポジティブ・インパクト・ファイナンス(以下「PIF」)とは、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)が提唱するポジティブ・インパクト金融原則に基づき、企業活動が環境・社会・経済に及ぼすインパクト(ポジティブな影響とネガティブな影響)を包括的に分析・評価し、当該活動の継続的な支援を目的とした融資です。企業の活動、製品、サービスによるSDGs達成への貢献度合いを評価指標として活用し、貸付金融機関が開示情報に基づきモニタリングを行い、エンゲージメントを通じて活動を支援することで、SDGs達成と企業の財務価値向上の好循環を目指すものです。

融資の名称 ポジティブ・インパクト・ファイナンス
PIF評価機関 三井住友信託銀行株式会社/株式会社道銀地域総合研究所
PIF評価取得日 2023年3月31日/2023年9月29日/2025年1月22日/2026年1月30日
貸出金融機関 三井住友信託銀行株式会社・株式会社四国銀行・株式会社北海道銀行
  • 三井住友信託銀行株式会社が評価したPI評価を活用し、複数の金融機関から機動的にPIF調達が可能となるフレームワークを利用。

Mizuho人的資本経営インパクトファイナンス

概要

Mizuho人的資本経営インパクトファイナンスとは、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社が、ISO30414や内閣府の人的資本可視化指針など国内外で信頼性の高いガイドラインを参考に独自に開発した評価手法を用いて、企業の人的資本経営に関する可視化・開示および実践の取り組みをスコアリングするものです。当社グループは、一定の評価水準を満たしたことにより、融資に加え、定期的なモニタリングおよびフィードバックを受けることで、人的資本経営の継続的な高度化に取り組んでいます。

融資の名称 Mizuho人的資本経営インパクトファイナンス
貸出金融機関 株式会社みずほ銀行

DBJ健康経営格付融資

概要

DBJ健康経営格付融資とは、DBJ独自の評価手法に基づき、従業員の健康や働き方への配慮に関する取り組み(健康経営)を総合的に評価し、その結果に応じて融資条件が設定される金融商品です。本制度は、健康経営への取り組みを「見える化」し、従業員の健康増進と企業の生産性向上・持続的成長の両立を支援することを目的としています。
当社グループは、こうした評価において一定の水準を満たしたことにより本融資を受けており、従業員の心身の健康の維持・増進や働きやすい環境の整備に継続的に取り組んでいます。

融資の名称 DBJ健康経営格付融資
ランク A
貸出金融機関 株式会社日本政策投資銀行

サステナブル・ファイナンス取組目標

■今後の取組目標

当社グループは、「サステナブル・ファイナンス」に関する従来目標を、取組の進展により2年前倒しで達成いたしました。これを踏まえ、サステナビリティと資金調達のさらなる連動強化を図るべく、新たな目標を以下のとおり設定しております。

[従来目標]

「2028年3月期までの5年間で、新たにサステナブル・ファイナンスによる5,000億円の調達」(累計7,000億円)

  • [新目標]

    「2031年3月期までに、長期有利子負債に占めるサステナブル・ファイナンス割合70%超」※野村不動産ホールディングス単体