コミュニティへの配慮と活性化支援

グループ方針

野村不動産グループは、少子高齢化や空き家の増加などによるコミュニティの機能不全や活力低下、つながりの希薄化を重要な社会課題と認識し、建築設計上の取り組みや運営・管理上のサービスを通じて、お客さまや地域社会のつながりを醸成し、コミュニティの育成を支援します。このことにより、非常時の円滑な共助や地域・コミュニティの活性化を促し、共生型社会の実現に貢献します。
また、不動産開発や街づくりにおいて、既存の地域コミュニティの皆さまの生活・事業環境に及ぼす影響に配慮し、ステークホルダーとの継続的な信頼関係の構築に努めています

マネジメント

当社グループは、品質管理・建築統括役員が責任者となり、コミュニティへの配慮と活性化支援を進めています。また、野村不動産ホールディングスおよびグループ会社の取締役などで構成される「サステナビリティ委員会」(委員長:野村不動産ホールディングス代表取締役社長 兼 グループCEO)にて、関連方針や活動計画を審議し、決定しています。同委員会では、コミュニティへの配慮と活性化支援についての目標を毎年設定し、進捗状況をモニタリングしています。

目標・実績

目標

当社グループは、コミュニティへの配慮と活性化支援を進めるために、次の2つの目標を掲げています。

目標1.コミュニティを活性化する設計・デザインの拡充
目標2.運営・管理におけるコミュニティ活性化支援

実績

実績1. コミュニティを活性化する設計・デザインの拡充

2018年度 2019年度 2020年度
新築住宅における
地域貢献施設設置物件(件)
3 6 5

実績2. 運営・管理におけるコミュニティ活性化支援

2018年度 2019年度 2020年度
オープン型コミュニティ施設
「ACTO」開業件数(累計)
- 2 2
分譲住宅における入居前交流会開催件数(件) 56 27 -(※)
中規模オフィスブランドPMOにおけるテナント企業交流会参加社数 101 27 -(※)

2020年度は、新型コロナウイルス感染症対策として開催していません。

「ACTO」についてはこちらをご覧ください

取り組み

コミュニティを活性化する設計・デザイン

当社グループは、居住者やテナント企業などのお客さまが、入居後も長期にわたりコミュニティを育むことができるよう、コミュニティの育成と活性化を促す設計・デザインを推進しています。

「マンションコミュニティのためのデザイン手法100」

当社グループは、日本女子大学大学院との産学協同研究により「マンションコミュニティのためのデザイン手法100」(以下、「デザイン手法100」)を策定し、マンションの商品企画に反映しています。「デザイン手法100」は、当社グループが分譲したマンションの共用部の使用状況調査や「住み心地満足度調査」の結果を踏まえ、コミュニティを活性化するための設計・デザイン上の手法をまとめたものです。
居住者が一人ひとりのライフスタイルを大切にしながら、災害などの非常時には助け合うことのできる、快適なコミュニティの育成を目指しています。

「コミュニティデザイン100」

住まいの防災

テナント専用コミュニティフロア 「NEON(ネオン)」

当社グループは、「新宿野村ビル」(東京都新宿区)と「浜松町ビルディング」(東京都港区)に、テナント企業と当社グループの役職員専用のコミュニティフロアを設置しました。社内外交流と働く場所の選択肢を増やすことを目的とし、食事利用のスペースやコワーキングスペース、イベントスペースを提供しています。

コミュニティフロア「NEON(ネオン)」

サービス付き小規模オフィス 「H¹O(エイチワンオー)」

当社グループが新たに展開している「H¹O」シリーズでは、建物の共用部は仕事のON/OFFがスイッチできるような空間設計をしています。アロマ空調やシャワールーム(一部物件)など、一息ついて肩の力を抜ける場所をご用意しているほか、ヘルシーフードの提供、各種研修やイベントを企画し、入居者さま同士のコミュニティ形成を促進していきます。

H¹O日本橋室町

自然とコミュニティ形成が行われる共用部の動線計画

当社グループは、サービス付き高齢者向け住宅「オウカス」(船橋・海浜幕張・吉祥寺など)において、共用部(メイン・ゲストダイニング、カラオケ&シアター、フィットネススタジオ、コミュニティカフェ、大浴場等)を1階に設け、人が集まり、自然と交流が図れる動線計画としています。

ダイニングルーム
大浴場
カラオケルーム

運営・管理におけるコミュニティ活性化支援

当社グループは、入居後も長期にわたり、お客さまのコミュニティが健全に機能するよう、居住者・テナント企業を対象とした交流会や情報誌の発行などを行っています。2019年度は住宅において入居前のハウスウォーミングパーティーを27件、オフィスビルでは「PMO」にてテナント企業交流会を3物件で開催し、27社に参加いただきました。(2020年度は新型コロナウイルス感染症対策の為、未実施)

「PMO」テナント企業交流会

「マンション・コミュニティガイド」の配布

当社グループは、コミュニティ活動の企画から開催までのノウハウを掲載した冊子「マンション・コミュニティガイド」を管理組合に配布しています。

「マンション居住者向けイベント」の開催

当社グループは、管理しているマンションにお住まいの方を対象に、豊かな自然に囲まれた雄大な畑での収穫体験を通して「食」と「農」を満喫しながら、ご家族だけでなく居住者さま同士の交流を深めていただくイベントを開催しています。2019年度は2日間で合計406名の方に参加いただきました。(2020年度は新型コロナウイルス感染症対策のため、未実施)

マンション居住者向けイベント
パートナーズファーム 秋野菜収穫体験

地域とつながる街づくり

当社グループは、お客さまが入居後も長期間にわたり地域の皆さまと信頼関係を築けるよう、開発段階からNPOや行政、地域コミュニティと協働し、コミュニティの育成支援および地域とつながる街づくりを目指しています。

「BE UNITED 構想」によるコミュニティの活性化

当社グループは、その地域に住む人々が、地域や人々のつながりを醸成し、世代を超えた循環型コミュニティの創出を実現することで、自分たちの街を「住み続けたい、行ってみたい街」にすることを目指す、「BE UNITED構想」に基づく街づくりを推進します。「BE UNITED構想」の第1弾の「ACTO日吉」に続き、「ACTO南山」「ACTO亀戸」とさまざまなエリアで導入しております。

ACTO

「ACTO」

地域やお客さまとのコミュニケーション

当社グループでは、地域にかかわる事業を展開している事業体として、ステークホルダーの皆さまとのエンゲージメントを実施することを重視しています。当社グループとお客さま、当社グループと地域住民の方々との交流などだけでなく、オフィスビルや商業施設における夏祭りやクリスマスイベントなどの地域イベント等においては、お客さま同士の交流や、お客さまと自治体、行政との交流など幅広いコミュニケーションを推進しています。その他、商業施設における目安箱の設置や、何かお困りの場合はお問い合わせ窓口にご連絡をいただくなど、適宜、コミュニケーションの取れる体制を築いています。

「オウカス船橋」と地域のつながり

当社グループは、地域の健康支援と多世代交流の拠点として、サービス付き高齢者向け住宅「オウカス船橋」のフィットネススタジオとコミュニティカフェを定期的に地域に開放しています。

コミュニティカフェ(オウカス船橋)

スポーツクラブにおける地域・学校とのつながり

スポーツクラブ「メガロス」は、スポーツは成長過程の子どもたちの能力を育てる力を有していると考えており、中でも自尊心、やり抜く力、協調性に代表される「非認知スキル」に注目しています。非認知スキルを育てるため、メガロスが街とつながり、子どもたちの非認知スキルを育てる場を積極的につくると同時に、より良い街づくりにも貢献する「こどものみらいプロジェクト」を展開しています。
地域の子どもたちに密着したプロジェクトには、育てる場となる地域、幼稚園や保育園、学校とのつながりが不可欠であることから、水泳・体育の授業の受託、出張レッスン、プール貸し出しなど、メガロスを拠点にそれぞれとのつながりを強化する多様な取り組みを行っています。
こうした取り組みが評価され、グッドデザイン賞を受賞しました。
こどもみらいプロジェクト
地域・社会貢献

地域との信頼関係の構築

不動産開発や街づくりにあたっては、行政・地権者・近隣住民の皆さまと合意形成を図り、信頼関係を構築するための取り組みを実施しています。

近隣説明会の実施

当社グループの人権方針では「事業を展開する国・地域との共生を目指しており、それぞれの地で、多様な人びとを惹きつけ続ける持続的なコミュニティを醸成し、支援していきます。また、建物の安全性、および建設工事における騒音・振動・粉塵等の周辺環境への影響に配慮し、当社の事業活動に影響を受ける地域の皆様の生命および健康に関わる人権を尊重します。」と表明しております。
建物建設時においては、特に「水質悪化・土砂災害」「騒音・振動・粉塵」「落下物などによる事故」などの懸念、建設後においては「周辺交通量の変化」などの懸念が出てくることが想定され、開発地における近隣説明会の開催を通して、真摯な説明を心掛け、建設の際には地域の方々の安心・安全を最優先し、工事を行っています。

公共交通機関へのアクセスの配慮

当社グループは、土地や物件の取得にあたり、お客さまやコミュニティの皆さまが負担なく居住・利用できるよう、すべての事業において公共交通機関への動線に配慮しています。

コミュニティからの雇用・調達

当社グループは、コミュニティの持続的な発展と継続的な信頼関係の構築のため、事業を行う地域コミュニティからの雇用・調達を推進しています。 特に、ホテル事業においては、地域の特産品の活用、海外事業においては現地雇用を積極的に実施しています。

サステナビリティ